【連載 第3回】会社員の道を絶ち、サッカーの世界に戻ろうと決めた駒澤大学高校サッカー部・大野監督の教え

強豪校・駒澤大学高等学校サッカー部。部員270人の大所帯チームを率いるのは、16年に就任19年目を迎える大野祥司監督だ

田中瑠子| Photo by masakazu kawaguchi|シリーズ:高校サッカー部探訪記

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指導者に必要なのは「言葉力」、本を読む時間は年を追うごとに増えている

 最近は体が動かなくなってきた、と笑う大野監督。そのかわり、本や新聞の記事など、文章に触れる機会を増やし、「言葉力」を身につけたいと考えているという。

「例えば、イチローのインタビュー記事や、野村克也さんの著書、トップアスリートたちの自伝や語録など、世界のトップレベルで活躍し続ける人は、どんな言葉を選び、周りに影響を与えているのかに注目しています。

私も監督として、試合前に選手たちに何を言うべきか、試合後に誰にどんな言葉をかければ、選手の成長につなげられるのか、言葉の影響力の大きさを自覚することが多い。

監督は、いつまでも納得のいく“正解”にたどり着かない大変な仕事ですが、こんなに学ぶ機会にあふれた仕事もそうそうありません。19年経った今も、毎日が刺激的。飽きることは、これからもないでしょうね」

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