[AFC U-16選手権インド2016メンバー発表記者会見] 森山佳郎U-16日本代表監督コメント

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■森山監督が選手選考で「絶対にここは外せない」という基準点

――前回のアジア予選では、オーストラリアが仕掛けた裏へのハイボールに屈しましたが、今回はディフェンス能力の高い選手を入れたのですか?
「これは必ず議論になると思っていましたが、大きい選手は本当に少ない。例えば今高校1年生で試合に絡めているCB、大きいCB、大きくて動ける選手といった人材がいない中でなんとか集めた4人です。
 特に小林と瀬古は順調に成長してくれれば植田選手(直通=鹿島アントラーズ)、岩波選手(拓也=ヴィッセル神戸)のようになってくれる期待はあります。スピードがまだ足りないのですが、瀬古はビルドアップやキックのレベルが高いので、もしかしたらもう一つ前(ボランチ)にもなり得ます。ただヘディングはまだ強くはない。
 小林は左利きのセンターバックで現時点で身長もあり、まだ大きくなると思います。それにヘディングは強いですし、カバーリング能力がかなり高い。この2人のコンビは面白いと思いますよ」

――監物(拓歩=清水エスパルス)選手は招集を続けることで開花した選手ではないでしょうか。
「我慢、我慢でしたね(笑)。ずっと我慢して呼びつづけましたね。やはり背が高く、ヘディングもそこそこで左利き。それにスピードがある。ただメンタリティーやコーチング能力、それに戦う姿勢はまだ足りないです。
 そこは刺激をしながらチームでもやっています。厳しくピッチ内外で指導をしていて、さらなる成長には時間がかかると思います。関川選手(郁万=流通経済大柏)は一人だけ高体連の選手。上背は大きくないけれど、ヘディングの強さや高さは一番ある。ただそれ以外はまだ足りないので、課題は多い選手だけれど、高さに関して一番強いところで入れています」

――森山監督が選手選考で「絶対にここは外せない」という基準点で特に重視していることは?
「テクニック、個人戦術、フィジカル、メンタルなど、個人を構成する要素はいろいろあると思います。ただ『1』がある選手は厳しい。克服することのできない課題があると厳しい。
 でもいまは『2』で、もしかしたら『3』くらいにはなるかな、そういう『2』があり、『5』を備えている選手は、オール『3』よりもいい。テクニックと個人戦術、フィジカルのベースは最低限ほしいです。それに『将来、こいつはプロのこういうところで生きていけるんじゃないか』という点は、選考するときに優先しています。15歳や16歳は、どうしても早熟系の選手が多くなります。今後の伸びがあり、大化けする選手がまだ出てきていない年代だと思うので。長いこと育成年代の選手を見ていますが、15歳や16歳では出てこない選手が大化けするので、まだそこを捕まえきれていません。
 そういう選手たちは試合に出てきていないですからね。今回は、ここ数年で一番1年生が出ている代じゃないかと思います。言い続けていることですが、『試合に出ていない選手は起用しない』し、『試合に出ている新しい選手を呼ぶ』と宣言しています。そこは多くの選手がクリアしてきてくれていると思います。逆に、他に新しく出てくる選手がまだいない。2年生くらいで特別な大物が出てきたりすると思うので、それを楽しみにしたい。まずは予選突破です。遠征も南米やヨーロッパ、今後はアフリカなどに行きたいと考えています。大きく成長する機会を失わないために、まず予選を何としても突破することが大事だと考えています」

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