15歳・久保建英は先人を超える逸材か。類まれな潜在能力、タフな戦い制し日本の未来を担う存在へ

アジアを勝ち抜けば来年のU-17W杯に出場できる。過去には小野、高原、柿谷らが羽ばたいた大会。期待が高い久保は彼らを超える逸材なのか

元川悦子| Photo by Editor

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■久保が持つ類まれな才能

 その後の柿谷のサッカー人生は山あり谷ありではあるが、2014年ブラジルW杯には出場。現在はJ2のセレッソ大阪でケガとの戦いを強いられているが、2018年ロシアW杯アジア最終予選登録メンバーには名を連ねており、まだまだ飛躍できる余地はある。

 久保にも彼ら先人たちのような大きな可能性を秘めている。彼はボールを持ったら必ずゴールを見据えたプレーをする。シュートはもちろんゴールに直結するパスも出し、直接FKという武器もある。167cmという小柄な体で激しいプレッシャーを受ける中、それだけのプレーを体現するのは簡単なことではない。やはり潜在能力は高い。

 もちろん、久保が今回のAFC・U-16選手権でゴールを量産できるかどうかは未知数だ。柿谷のように自ら点取屋としてチームを力強く引っ張っていくのか、あるいは山崎光太郎という先輩エースの一挙手一投足を学んで飛躍につなげた小野・高原のような道を辿るのか。

 チームとしてはU-17W杯出場が最大の目標に他ならないが、選手自身にとってはそこが最終目的地ではない。何年か先にW杯で日本を勝利に導ける存在になることが重要なのだ。そのためにも、久保はさまざまな重圧を跳ね除けて今大会で結果を出し、勝利体験を得る必要がある。

 言わずもがな、期待を寄せるべきなのは久保建英だけではない。宮代や中村らも小野、柿谷、宇佐美貴史(アウグスブルク)、南野拓実(ザルツブルク)といったU-17W杯経験者たちを超える可能性を示すことは十分にある。

 若い選手たちに過度な期待は禁物ではあるが、彼らは日本サッカーの未来を担う逸材たち。成長し、ステップアップするためにも、インドではタフで逞しい戦いをしなくてはならない。

【記事はフットボールチャンネルより転載】

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