抜群の団結力、サイドアタックと堅守が魅力~プリンスリーグ東北優勝ベガルタ仙台ユース

9月24日、高円宮杯U-18サッカーリーグ2016プリンスリーグ東北全日程が終了した

小林健志| Photo by 小林健志 Takeshi Kobayashi

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■越後和男監督の指導力

攻撃の核FW齋藤耀之介(17番)とFW阿部龍之介(10番)の2トップ
Photo by 小林健志 Takeshi Kobayashi

 来季ヴァンフォーレ甲府加入内定の明治大4年MF道渕諒平も越後監督就任当初の教え子で、日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会で初めてベスト8進出を果たした代の選手。ベガルタ仙台ユース時代は活動量豊富なボランチとして頭角を表し、明治大ではサイドハーフに転向し、豊富な活動量と攻撃センスを磨いて夢だったプロ入りを決めた。

 越後監督はオンとオフの切り替えが絶妙で、試合中は妥協を許さず、厳しい物言いをすることも多いが、試合が終われば冗談で選手を笑わせる。そうした厳しくも温かい越後監督の下、選手たちは練習や試合では厳しく高め合うが、ピッチを離れると笑いの絶えない明るいムードが常にある。こうした明るいムードは試合では抜群の団結力に変わり、全国の舞台でたくましく戦えるチームに変貌した大きな要因となった。

 今年のチームは、佐々木や小島のような飛び抜けた選手がおらず、昨年からレギュラーを獲得していた選手が少なかった。プリンスリーグ東北前半はモンテディオ山形ユースや青森山田高セカンドに敗れるなど、苦しい戦いが続き、4位まで順位を落とすこともあった。

 夏の日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会は5年ぶりのグループステージ敗退。悔しい経験を積んだことで8月以降選手たちは変わり始めた。勝負どころでゴールが決まるようになり、1~2年生も成長を遂げて徐々に勝負強くなった。後半戦は8勝1分けの負け無しで乗り切り、最終節の尚志高戦も0-2から試合をひっくり返すたくましさを見せた。

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