JFAのYouth & Development Programmeによる『NIKE ACADEMY』トレーニングメソッド実施レポート

『NIKE ACADEMY』のメソッドに基づいたトレーニングがインターハイ王者の市立船橋高にむけて、練習場である法典公園(グラスポ)で実践・披露された

舩木渉| Photo by 舩木渉 Wataru Funaki

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体験した選手たちが学んだこととは何か

 最後はフルコートでの11対11が行われて練習は終了。

「チームワークよりも自信を持ってやれるかということをすごく気にしていました。ボールを早く動かそうと意識してくれたのは本当に嬉しく思いますし、ボールを持ってない時の動きにしてもDFの後ろを回ろうとか、心がけてくれたことは良かった」(オリベイラ氏)

 ただ1回の練習では普段から特徴を把握していない選手たちを劇的に成長させることは難しい。それでも示唆に富むものだ。

「私が日本に来るのは3回目ですが、やはり文化のことも考えながらやらなくてはいけない。コミュニケーションは毎日、日々心がけてほしい。コミュニケーションというのは口だけでやるものではなく、チームメイトにコツを教えてあげるとか、日々やるべきことです」とオリベイラ氏は語る。それに「サッカーはコミュニケーションを向上させるためのすごくいいツール」という言葉は響く。11人が無口でボールを回しているだけでゴールは奪えない。やはりそれぞれの意思と意思のぶつかり合いの先にゴールがある。

 実際に『NIKE ACADEMY』のメソッドに基づいたトレーニングを体験した選手たちはどんなことを感じていたのだろうか。来季のガンバ大阪加入が内定している高宇洋は「普段あまりやらないトレーニングで、世界基準を目指したスピーディーなサッカーを教えていただいて、また違う形でいいものを吸収できた。今日のトレーニングをきっかけに、より質の高い頭の使い方やスピード感を持ちたい」と言う。

 キャプテンの杉岡大暉は「自分たちが(自発的に)やろうとしないとうまくいかなかったので、もっと意欲的に一つひとつに取り組んでいくことでいろいろな発見があるのかなと思いました。速いプレースピードの中で頭を使って声を掛け合うというのに難しさを感じましたし、本当に瞬時に判断していくスポーツというのをあらためて感じました」と述べた。

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