JFAのYouth & Development Programmeによる『NIKE ACADEMY』トレーニングメソッド実施レポート

『NIKE ACADEMY』のメソッドに基づいたトレーニングがインターハイ王者の市立船橋高にむけて、練習場である法典公園(グラスポ)で実践・披露された

舩木渉| Photo by 舩木渉 Wataru Funaki

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日本全国の育成の現場に持ち込む難しさ

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Photo by 舩木渉 Wataru Funaki

 さら杉岡は「伝えることはサッカーにおいて当たり前というか、自分の意思を伝えるのは必要なことだと思う。難しいから、何て言えばいいかわからないから(声を)出さないことがこのチームの現状なので、何でもいいから自信を持って喋っていけるような環境を作っていきたい」と、短い時間でクリアすべき課題を見つけていた。

 今後はJYDと『NIKE ACADEMY』が連携して希望するチームへの特別指導も行われる予定だが、まだ課題が残されている。特別指導の対象は高円宮杯U-18プレミアリーグかプリンスリーグ所属のチームとなっているが、毎週末厳しいリーグ戦に臨む彼らはコンディショニングや戦術面も含めて1週間綿密にプランニングされたトレーニングをこなす。

 その中に単発で『NIKE ACADEMY』のトレーニングだけを入れていくのは難しいかもしれない。明確なメソッドに基づき、一貫性のある指導を施す『NIKE ACADEMY』だが、各々のチームにもすでに浸透したメソッドがある。今回のトレーニングはすべてのメニューにゲームにおける要素が一貫して組み込まれた非常に合理的なものであることが分かった。

 メソッドやノウハウを日本全国の育成の現場に持ち込むことに意義があるのは間違いない。それでも高校サッカーの現場とのコラボレーションの形には時間が必要であり、今後解決すべき課題もあるようだ。

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