【高校サッカー選手権:山形】小兵ながらスピードを生かした存在感はピッチ随一! 全国出場を決めた山形中央の1トップエース八矢悠雅

山形中央が4年ぶり11回目の全国出場を決めた。小兵ながらスピードを生かした存在感はピッチ随一・FW八矢悠雅が試合を決めた

小林健志| Photo by 小林健志 Takeshi Kobayashi

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山形中央のエースストライカー

チーム2点目を決めた直後の山形中央FW八矢悠雅
Photo by 小林健志 Takeshi Kobayashi

 しかし1トップを張る以上、前線で体を張ってボールをおさめ、前線からの精力的な守備をすることが欠かせない。八矢はそうしたプレーにも貪欲に挑んでいる。

「体格は良くなくて空中戦は勝てませんが、セカンドボールを拾ったり裏へボールを出されたりした時、いかに体を張って相手より一歩を早く出すかを意識しています。全国大会ではDFも激しく来るので、その質を高めていきたいですね」。さらに意識しているのはポジショニングだ。「やっぱり準備が大事です。良い立ち位置を取って、ボールが来る場所を予測し、そこへ相手より早く動くよう意識しています」

 そうした準備が生きたのが決勝の2点目。39分右サイドを突破した高瀬のパスをうまくフリーで受けて、決勝点となった2点目を奪った。キャプテンの岩村は「八矢の後ろの2シャドーに相手DFが食いついたら八矢を狙おうという形」をチームの中で徹底していたという。

「高瀬がボールを持った時別のパスコースへ出す振りをして、自分へパスを正確に出してもらえました。ボールに食いつき過ぎるのをグッと堪えて前にスペースを作っていて良かったです」高瀬から正確なパスが出るのを信じて、最高のタイミングで飛び出したことがゴールにつながった。体格のハンデを頭脳的なプレーで埋めて、ゴールという結果を出しているからこそ、山形中央のエースストライカーに登り詰めたのだ。

 高校総体に続く全国の舞台。八矢は「総体では技術もメンタルも差があると思いました。開始数分で先制点を決められて、相手に流れを持って行かれました。今度は自分たちのサッカーをして勝ちたいです」と総体での悔しさを晴らそうと意気込む。

 八矢が全国の舞台で活躍できれば、全国の小柄なストライカーの手本となり、「小柄でもやれるんだ」と勇気を与えられる。ぜひ山形中央を勝利へ導くゴールを全国の舞台で見せて欲しい。

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