【インハイベスト16ハイライト:瀬戸内×滝川第二】悔しさバネにして開催地・ 地元広島勢の一角で第二代表、瀬戸内の覚醒

15分に左スローインからボールを受けたFW安部裕葵がドリブルでカットインをすると、MF中間俊亘とのワンツーからアタッキングエリアに侵入

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開催地・ 地元広島勢の一角である瀬戸内 Photo by Editor

 地元・広島代表の瀬戸内が前半で勝負を決めた。

 15分に左スローインからボールを受けたFW安部裕葵がドリブルでカットインをすると、MF中間俊亘とのワンツーからアタッキングエリアに侵入すると、ワンタッチでFW浅野嵩人へパスを通す。

 浅野は巧みなボディーバランスとボールコントロールでDFをいなすと、冷静にゴールに流し込んだ。これで勢いに乗った瀬戸内は、35分に安部が相手のミスを突いて追加点を奪うと、前半アディショナルタイムに中間が決めて、リードを3点に広げた。

 これで余裕ができた瀬戸内は、70分にFW三澤徹晃が4点目を挙げて、4−0の勝利を収めた。

 この試合を動かした先制点こそ、今年の瀬戸内の強さを象徴するものだった。ゴールに絡んだ安部、中間、浅野は1年時から大きな期待を集めていた存在で、今年のチームのまさに『3本柱』だった。

「全国に出るために瀬戸内に来たのに、気が付いたら一度も出られないまま3年生になっていた。今年は何が何でも全国に出て結果を残したい」と浅野が語ったように、覚悟の1年だった。

 地元開催のインターハイで念願の全国大会出場を果たしたが、県予選決勝で広島皆実に敗れて第二代表。悔しさを持ってこの大会に臨んだ。その想いがチームを一つにして、チーム史上初の全国ベスト8を手にした。

 チームの一つの歴史を塗り替える決勝弾がこの3人の連携から生まれたことは、ある意味必然のことだった。

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