『オリジナル20』の一角がむかえた転換期とは。流通経済大柏が再び最高峰に登る日。
プレミアイースト第16節・流通経済大柏は、残り2節で来季のプリンスリーグ関東降格が決定した。千葉の強豪はここからどのように這い上がるのか。
スポンサーリンク高校サッカー選手権を経て流通経済大柏はプレミアリーグに挑んだ
Photo by 崎村太亮(l・sports photo)
11月27日、流通経済大柏高校サッカー部グラウンドは重苦しい空気に包まれた。
プレミアイースト第16節・流通経済大柏VS新潟U-18の一戦。この試合で1−0で破れた流通経済大柏は、残り2節で来季のプリンスリーグ関東降格が決定した。
昨年も同じような状況だった。残留争いの渦中にいたチームは、高校選手権千葉県予選決勝で市立船橋に0−3で破れ、どん底まで突き落とされた。しかし、そこからチームは意地を見せ、残り3戦を2勝1分けで戦い切り、残留を手にした。
今回もここから意地を見せたい。そう気持ちを切り替えて臨んだ最初の試合で、いきなり躓き、ついに2011年のプレミアリーグ発足から守り続けて来たプレミアリーグでの戦いの場を逸することとなってしまった。
新潟戦はらしくない試合だった。流通経済大柏と言えば、最後まで諦めず、インテンシティの高いサッカーをやりきるチーム。特に終盤の縦への圧力は凄まじく、何度も相手チームを土壇場で飲み込んで来た。しかし、新潟戦の最後のラッシュは『らしさ』が見えなかった。前半、相手を押し込み、試合を優位に進めながらも決めきれず、78分に失点を喫したことで、いよいよ尻に火がついた状況となった。
本来ならば、ここからなりふり構わずゴールを奪いに行き、鬼気迫る攻撃を見せるのだが、この試合はその熱があまり伝わらない状態のまま、静かにタイムアップの時を迎えた印象だった。
「今年はチャンスが続いても決められず、チャンスを逃して失点をしてしまう。そこから決めきれないことがどんどん焦りになってしまい、逆にチャンスを作れなくなってしまう。僕ももっと仕掛けないといけないのに、最後はセカンドボールを拾っているうちに試合が終わってしまった」