［9.17／全国高校選手権東京都Bブロック二回戦／駒澤大高　1－0　大成／@駒沢補助競技場］

セットプレーからヘディングでゴールを決めた主将、2番・髙橋勇夢

　2016年関東高校サッカー大会を制し、総体予選東京都ベスト4に進出している駒澤大高校が選手権東京都予選二回戦の初陣を白星とした。

　ただ立ち上がり、駒澤らしい守備陣の安定から確実に攻撃を結実させるサッカーはみることはできなかった。全国を通じても屈指の高さと精度を誇るセットプレーで攻めたてるものの、決定的なチャンスはことごとく活かせず、前半は均衡を崩せないまま0－0で進んでいた。

　試合後、大野祥司監督も立ち上がりの不安定さについて厳しく指摘した。

「今日の試合は立ち上がりが悪く、みんな地に足が着いていなくて全員がバラバラ。ミスもかなり目立ちました」

　それでもこの試合における収穫があったとすれば、「ここまでTリーグでも3試合連続で失点を0におさえていて、セットプレーでなんとか1点を取った。それは彼らの日々の努力による結果かなと思えました」（大野監督）

　後半67分、それでも互いに相手の攻撃を0点でおさえて膠着を続けるなかで、1点を争う勝負所で試合を決めたのは駒澤のセットプレーだった。左サイドのコーナキックを獲得すると、13番・長井虎之介の左足から蹴り込まれたボールはGKから逃げるようにエリア内の密集地帯へ飛んだ。このボールに7番・西田直也が高さを生かして競り合い、大成DFを引きつける。その後ろをエリア外から走りこんだ主将、2番・髙橋勇夢がピッタリと頭でとらえたボールはゴールネットを揺らした。

　昨年度2年生ながらメンバーとして、同じく選手権東京都大会における初戦の一回戦・中大杉並戦、さらには決勝・堀越戦でも全国大会行きの切符を掴む先制ゴールをマークしている髙橋が終盤に差し掛かる土壇場で試合を動かした。