柿谷や南野らが背負った“エース”の重責を受け継ぐ者。U-16日本代表最年長・山田寛人(C大阪)が証明すべきストライカーとしての存在意義

C大阪出身の柿谷曜一朗はAFCU-17選手権でMVP獲得。南野拓実はU-16選手権の得点王に輝いた。同門のFW山田寛人もまた後継者としてエースとなる可能性を秘める

元川悦子| Photo by 佐藤博之 Hiroyuk Sato , 元川悦子 Etsuko Motokawa

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■山田寛人(C大阪U-18)次戦に向けて強い意欲を燃やす理由

AFC・U-16選手権初戦・ベトナム戦の7点目のゴールを決めた山田寛人(C大阪U-18)
Photo by 佐藤博之 Hiroyuki Sato

 現地時間16日に開催されたAFC・U-16選手権初戦・ベトナム戦(インド・ゴア)を7-0で圧勝し、2013年のU-17ワールドカップUAE以来、2大会ぶりのU-17ワールドカップ出場権獲得へ大きな一歩を踏み出した森山佳郎監督率いるU-16日本代表。一夜明けた17日はインドリーグ所属のチャーチル・ブラザーズSCやFCゴアなどが使用しているティラク・マイダン・スタジアムで15時半から1時間強の軽い調整を実施した。

 ピッチ上に置いた温度計は気温36度、湿度83%という数字を指す中、23人全員が揃って行われたトレーニングは、前日のゲームに出場した主力組とそれ以外に分かれて進められた。前日スタメン出場し、2ゴールを挙げたキャプテン・福岡慎平(京都サンガS.C.U-18)、久保建英(FC東京U-18)らは、軽いボール回しを経て、2人1組でのパス交換といったクールダウン中心のメニューを消化して終了。サブメンバーに加えて、途中出場した瀬畠義成や菊地健太(ともにJFAアカデミー福島)らは森山監督の指導の下、6対3、3対3+GK、4対4+GKといった実戦的なメニューを精力的にこなした。

「次のキルギス戦(19日)は5~6人メンバーを入れ替えるつもり。ベトナム戦は7点取れたのはありますけど、受け手と出し手があっていないシーンがあって、そこはかなり満足いかない部分だった」と指揮官はディティールについて言及しており、選手変更も示唆している通り、初戦の課題を克服するために出場の機会を得るであろうサブに回った選手たちがどこまで調子を上げられるかが重要なポイントだ。全体練習後、居残りでシュート練習をこなした瀬畠、あるいは現地入り直前の茨木合宿の鹿島アントラーズユース戦に出場していた上月壮一郎(京都サンガS.C.U-18)らの台頭に期待が寄せられる。

 一方で、ベトナム戦に先発フル出場した選手でもパフォーマンスに納得していない選手がいる。最後の最後に平川怜(FC東京U-18)のスルーパスを蹴りこんで7点目を奪った山田寛人(C大阪U-18)だ。彼は序盤から思うようなプレーができずに苦しみ、次戦に向けて強い意欲を燃やす。

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