【PICK UP MATCH】主将・髙橋勇夢の土壇場ゴールで苦しみながら駒澤高校が三回戦へ!

2016年関東高校サッカー大会を制し、総体予選東京都ベスト4に進出している駒澤大高校が高校選手権予選の初陣を白星で飾った

編集部| Photo by Editor

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■2大会連続3度目の舞台へ

「高さでは佐藤瑶大や齋藤我空、西田直也がいて、セットプレーは自分たちの攻撃の鍵。選手間でもどこにきてもいいように話し合っていて、そこに長井からいいボールがきたので自分は触るだけでした。それが決勝点につながって良かったです」(髙橋)

 まさに主将として値千金の仕事をやってのけた一発だった。それほど試合は一瞬で流れが変わるほどの緊張感の中で進行していたと言っていい。試合後の髙橋が口にした言葉からは反省の弁が口をついて出ていた。

「本当に今日はダメでした。立ち上がりはしっかりやろうと話していた。それができておらず、チーム全体としても選手権を分かっていませんでした。選手権には独特の雰囲気があり、去年から経験している3年生がいながらも、今年の雰囲気にのまれてしまった。今日は、大野監督の激で修正ができましたが、ただそれをこれからは自分たちでできないと、より高いレベルでは通用しないことを自覚しています」

 10月16日に行われる次の試合まで約1ヶ月。限られた時間の中で、苦しみながら初戦を突破したチームはどこまで研ぎ澄ませていけるのか。どのチームにとっても一度負けてしまえば、その時点で選手権は終わる。過去2回、全国舞台へ足を踏み入れた大野監督は選手権への道のりをこう表現する。

「彼らがここから選手権を通じてどのように成長していけるのかだと思います。選手権は人間教育にも通じている。大きな夢に向かって、一つひとつもがきながら成長していける。もがくことから逃げず、普段の生活から、サッカーにしろ、勉強にしろ、しっかりとまじめに取り組むことができるならば、結果は出ると思います。それでも、いまはまだとにかく自分たちに甘いですね」

 2大会連続3度目の舞台へ。苦しんだ一歩目、さらに続く二歩目、三歩目をしっかりと踏みしめることができるならば、駒澤大高校は再び栄光の階段をかけ登っていくことになるだろう。

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