千葉県の雄・市船が好発進!1年生・郡司篤也のハットトリックで快勝!
7月27日(水)、平成28年度全国高等学校総合体育大会(インハイ)の一回戦、市立船橋(市船)対秋田商業(秋商)の試合が広島広域公園第一球技場で開催された
スポンサーリンク市立船橋の1年生・郡司篤也選手 Photo by Masakazu Kawaguchi
7月27日(水)、平成28年度全国高等学校総合体育大会(インハイ)の一回戦、市立船橋(市船)対秋田商業(秋商)の試合が広島広域公園第一球技場で開催された。4年連続26回目となる市船、2年連続32回目となる秋商。全国大会の常連校同士による試合の主導権は首尾一貫で市船が握った。
市船の朝岡隆蔵監督曰く、「秋田商業は守備から入るチームでこちらから仕掛けていかないといけなかった。ただうちはボールを奪うところからリズムを作る。こちらが攻撃の主導権を握って仕掛けたり、相手を食いつかせたり、意図的にゲームを作らなければいけなかった」というのが今日の試合だった。
そこで市船は、丁寧にディフェンスラインからビルドアップして、サイドを攻略する。5番・キャプテンの杉岡大暉選手、7番・原輝綺選手の両センターバック(CB)を中心に低い位置でボールを回しながら、時よりボランチの位置まで下がる10番・高宇洋選手に縦パスをつなぐ。
再びCBがリターンパスを受け、両サイドバック、ハーフにパスをつなぐと、センターバックの位置から杉岡選手が左サイドを中心にオーバーラップを仕掛け、相手選手を引きつける。そこから再び並走するサイドの選手へパスを回し、秋商のゴール前にクロスボールを入れていった。
開始11分、右サイドを突破した2番・桧山悠也選手が中央に勢い良くクロスボールを入れると、相手DFのクリアミスを誘発する。こぼれたボールに、この日スタメンに抜擢された1年生フォワードの14番・郡司篤也選手が反応。右足でワンタッチして、左足で放ったシュートで秋商のゴールを射ぬいた。
さらに前半28分、郡司選手が左サイドでボールを受け、マークについた2人のDFの連携ミスの間をすり抜けてフリーになる。ペナルティーエリア付近でやや遠目ながらも、冷静にGKの位置を見極めてループ気味に放った右足のシュートは、GKの頭の上を越えてゴールに決まった。
前半、秋商に攻めさせない市船。攻撃後は一瞬で守備へとシフトし、再び攻撃につなげた。前半だけでシュート数は14対1という数字。長時間、相手を自陣にとどまらせた。
後半になっても勢いは変わらず、市船が試合を優位に進めた。攻め続けるなかで再びゴールを奪ったのは郡司選手だった。攻撃を仕掛けて、混戦になった状況でDFがクリアしたボールは郡司選手のもとに。密集地帯から、しっかりと右足でミートさせて放たれたシュートはGKをぬけてゴール。朝岡監督が「得点感に期待していた」と話すように、このゴールでハットトリックを達成、郡司選手が抜擢に応えてみせた。
「今後出場するなかでチームとして優勝を経験して、自分が3年になった最後には選手権に出て優勝するために、ひとつもふたつも自分をレベルアップさせていきたい」(郡司選手)。ハットトリックはそんな壮大な目標への第一歩となった。後半も8対1とシュート数で圧倒した市船が2回戦進出。2013年以来の優勝に向けて、千葉県の雄がまずは順調に頂きを目指す一歩を踏みしめた。