攻撃陣6人で15得点。U-17W杯出場決定戦へ刺激し合うU-16日本代表。森山監督が抱える「嬉しい悩み」
AFC・U-16選手権に出場しているU-16日本代表、グループステージ3試合、攻撃陣6人で15得点。競争の高いポジションで選手たちは成長を続けている
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そして後半開始11分、左サイドからのクロスを鈴木が折り返したところに宮代が詰めて待望の2点目をゲット。「この2点目が大きかった」と森山監督も強調したように、日本は背番号11の一撃で勝利をほぼ確実にした。
その後、瀬畠、松本、上月、後半途中に宮代と代わった棚橋尭士(横浜ユース)がゴール。守備陣も青木中心に相手のビッグチャンスを阻止し、終わってみれば6-0。グループリーグ通算21得点という派手な結果で、日本は大一番への挑戦権を得たのである。
この3試合でGK大内一生(横浜FCユース)を除く22人がピッチに立ち、3戦連続無失点で乗り切ったことは、森山監督も大きな収穫と位置づけている部分だ。
「サッカーだからうまくいかない時間があるのは当たり前。今日も前半は厳しかったが、我慢してゼロで抑えた。青木の超スーパーセーブもあったし、サブメンバー中心でこのゲームをやれたんで非常に自信になるし、日本の底力を見せられたかなと思います」と指揮官も前向きに語っていた。
通算21得点の大半をFW陣が挙げているのも、今後に向けての力強い材料だ。オーストラリア戦で棚橋が1点を加えて通算4点の久保に並び、宮代と上月、この日出番なしだった中村敬斗(三菱養和)が各2点、今回体調不良でベンチ外になった山田寛人(C大阪U-18)も1点と、前線のアタッカー陣だけで合計15点もの数字を叩き出したことは、やはり特筆に値する。
「(山田を含めてUAE戦に)前線の誰を出すかは大激戦ですね。あと(練習が)2日あるんで、しっかり悩みたい。これは嬉しい悩みですね。前のやつらが点を決めて、それぞれの持ち味を出しているんで」と指揮官も目を輝かせていたが、彼らが高いレベルでしのぎを削ってくれれば、チーム全体が活性化されるのは確かである。それは上月も指摘していた点だ。
「前線の選手が結果を残してみんなが刺激し合うことで、より強い前線が生まれる。誰が出ても刺激し合えるような、そんな前線にしていきたいです」と彼はさらなるサバイバルに向け、今一度、気持ちを引き締めていた。