【ユースプレーヤー成長記】 日大藤沢を決意した監督と父親からの言葉。1年生ボランチ・梶山かえでの選択
第93回選手権で全国3位の日大藤沢。今年も県三回戦まで駆け上がった。チームでボランチを託された1年生の梶山かえで。彼の成長を追いかけた
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■自己管理できた小学生時代。1年生レギュラーを掴むまで
後列の選手、左から2番目の黒いピステの選手が少年時代の梶山選手
Photo by JFC FUTURO(写真提供)
小学生時代の梶山を知るJFC FUTUROの鈴木友代表に話を聞いた。
「かえでは、5年生の後半か、6年生の頭くらいに(FUTUROに)入ってきました。小学生の頃から食事にも気を遣うなど、生活面を含めてきちんと自分で考えて取り組んでいました。コーチにも色々な意見を言えるような子でした」
JFC FUTUROは試合のなかで、「ボールを奪うこと・ゴールを奪うこと」をテーマにして、選手には自分たちができることに対して全力で取り組む姿勢を求める。「こうした姿勢を、かえでは気に入ってくれた」と鈴木代表はいう。
「小学生のときにはフォワードや中盤など、ポジション的には中央のラインが中心でした。ディフェンスはあまり経験していないかもしれません。自分で行けるところはグイグイ持っていきましたね。ドリブルに特化するとかパサーというよりは、自分で判断しながら、行くところは行くし、簡単にさばくところはさばく。ゲームを組み立てられるだけではなく、中盤でのぶつかり合いや球際できちんと勝てて、なおかつチャンスがあれば、自分でもゴールに向かって仕かけられる。上手いなかに力強さを持っていました」
ただ、活躍の舞台が高校サッカーになり、日大藤沢のような高いレベルのチームで1年生から試合に出られているのは、精神的な強さが大きいのではないかと鈴木代表は要因をあげる。
「部員が100人もいるのだから上手い選手は大勢いると思います。そのなかから11人に這い上がることができるのは、ただ上手いだけではなくて、きちんと自分をコントロールすることができるから。そうでなければ生き残っていけないので、小学生の頃から、そういうところがきちんとしていたからこそ伸びている気がします」