【ユースプレーヤー成長記】 日大藤沢を決意した監督と父親からの言葉。1年生ボランチ・梶山かえでの選択

第93回選手権で全国3位の日大藤沢。今年も県三回戦まで駆け上がった。チームでボランチを託された1年生の梶山かえで。彼の成長を追いかけた

山本浩之| Photo by 山本浩之 Hiroyuki Yamamoto , JFC FUTURO(写真提供)|シリーズ:ユースプレーヤー成長記

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■日大藤沢の武器になるか? ワンアクションでのフィードとサイドチェンジ

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日大藤沢の1年生・ボランチ梶山かえで選手
Photo by 山本浩之 Hiroyuki Yamamoto

 梶山かえでのプレーを、日大藤沢サッカー部を指揮する佐藤輝勝監督はこう表現する。

「フィードが得意な選手です。そのうえで運動量とゲームを読める力がある。そこだけしっかりやってくれれば、彼の良さに繋がる。 ワンアクションでボールを両サイドに振ることのできる選手はなかなかいないので、そういうところは、彼に『もっとドンドン出していいぞ!』と言っている部分です。こうした彼の特徴は今後チームの武器にもなるんじゃないかと思います」

 日本大学のスクールカラーである桜色のユニフォームで7番を背負う梶山かえで。中盤の底に位置し、少ないタッチ数でボールをさばく。精度の高いキックはサイドチェンジやフィード、フリーキックのときにも威力を発揮する。自身のプレースタイルをこのように述べている。

「自分はボールを持ってからが結構遅いので、ボールを受ける前に周りを見ておいて、ワンタッチでさばいて、自分のリズムを作るようにしています。運動量を活かして、いろんなところに顔を出して相手のボールをカットすることや、中盤でボールを受けてからのサイドチェンジや前につけるボールの精度を大事にしてプレーしています」

 梶山が小学生時代を過ごしたのは、神奈川県横浜市のJFC FUTURO(フトゥーロ)だ。2010年にジュニアチームを発足してからわずか4年の『第38回全日本少年サッカー大会』で、強豪ひしめく神奈川県内492チームの代表となった新鋭のクラブチーム。梶山はその1期生にあたる。

「先に弟が入っていたので、ちょくちょく観に行っているうちに、自分もここでやってみたいと思ったんです。気持ちで戦うところがありながらも技術を大切にしているところが良かったんです」

 2学年下の弟・はるま(中学2年生)が、2014年の全日本少年サッカー大会で全国ベスト8を経験している。現在は横浜FCのジュニアユースに所属する。兄弟でサッカーの話をすることは少ないというが「(弟は)サッカーで自分が活躍すると自慢してくるので、すごい負けたくないという気持ちになれます!」とライバル心をのぞかせる。

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