【ユース教授の目】高校1年生ながら先発出場するFC東京の若き才能・平川怜の存在感とは何か

1年生ながらFC東京U-18のボランチとして、冷静かつ積極的なプレーを見せるMF平川怜。U-16日本代表でも攻守のバランスを支える彼が、決勝でも大きな存在感を放った

安藤隆人| Photo by 木鋪虎雄 Torao Kishiku

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高校1年生ながら先発出場で存在感を放つ

高校1年生ながら先発出場で存在感を放つ平川怜 Photo by Torao Kishiku

 1年生ながらFC東京U-18のボランチとして、冷静かつ積極的なプレーを見せるMF平川怜。U-16日本代表でも攻守のバランスを支える彼が、決勝でも大きな存在感を放った。この試合で彼の成長が見えたのは、攻撃面よりも守備面であった。

 試合開始から常に全体を見渡し、得意の攻撃面でパスを散らしたり、キープをする一方で、相手ボールになると危険なスペースを探して、埋めに行く作業を繰り返した。その中で印象的だったのは、63分のシーンだ。

 清水が右スローインからセンターライン付近でDFラインでのポゼッションをしようとしたとき、右DF吉田峻が中央のMF宮本優へ横パスを送ると、宮本に対して平川が猛然とダッシュしてプレスを掛ける。この猛プレスに宮本は前を向けず、さらに横パスを選択。

 この選択で平川のプレスを交わす形となったが、平川はそこから足を止めなかった。プレスからすぐに身を翻して、新たなボールホルダーになったDF伊藤駿光を視野に捉えた。

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