【FOCUS U-19日本代表】SBSカップ最下位に終わったU-19日本代表は新戦力を発掘できたのか?

2017年U-20ワールドカップ(韓国)のアジア最終予選を兼ねた10月のAFC・U-19選手権(バーレーン)まで2カ月。SBSカップでU-19日本代表は新戦力を発掘できたのか?

元川悦子| Photo by

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■2020年東京五輪の日本を背負う世代としての成長

 最終戦は出場チャンスのなかった中村駿太(柏U-18)は「静岡ユースとの試合に先発した代表経験の少ない選手たちは、ピッチ上で何をやるべきか若干気づいてはいたけど、迷いをズルズル引きずってしまった。監督に正しい答えを伝えてもらってから吹っ切れたところはあったけど、前半からやらなければいけない」と自戒を込めて語っていた。

 各選手はここから自発的に気づき、チャンスの場ですぐさま結果を出せる選手でなければ、最終予選のメンバーに滑り込んではいけない。残念ながら、今回の新戦力がそれだけの印象を残せたかと言えば、答えはノーだったように思える。

 U-20ワールドカップは、99年の準優勝を頂点に、以降は07年までは7大会連続で世界大会に出場したものの、09年以降は4大会連続で出場を逃している。今回のU-19日本代表がより強固な集団になるために、U-18世代の台頭は不可欠である。

 加えて、本来チームを担う町田や小川はJの公式戦から遠ざかり、神谷や堂安も途中出場の状況。「90分のゲームから遠ざかっている選手は自分自身のパフォーマンスに不安を感じるもの」と内山監督が口にしていたが、今回のU-19代表は所属クラブでの出場機会に不安を抱える者は多い。

 だからこそ、高校やJユースで毎日のようにタフな試合を重ねているU-18世代の方が実戦感覚では勝る。そして10月の最終予選までにベストパフォーマンスを発揮できる選手こそがどうしても必要となるのだ。岩崎はその筆頭だが、今回よさを出した針谷、原、濱らはさらに夏場の伸びる可能性を秘める。

 そして彼らは2020年東京五輪の日本を背負う世代でもある。未来で活躍を渇望するならば、強い意気込みを持ち、ここで飛躍することが欠かせないのではないか。

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