【FOCUS U-19日本代表】SBSカップ最下位に終わったU-19日本代表は新戦力を発掘できたのか?

2017年U-20ワールドカップ(韓国)のアジア最終予選を兼ねた10月のAFC・U-19選手権(バーレーン)まで2カ月。SBSカップでU-19日本代表は新戦力を発掘できたのか?

元川悦子| Photo by

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■岩崎と吉平、原、針谷らへの期待

 内山監督は「選手たちはいかにして外国人と戦うかが分からず、キョトンとしていた。ここでノッキングを起こすのは想定内。これを経験してどう変わるかが大事。

 違った環境でも無意識に自分たちのプレーができるようにならないといけない」と序盤2試合のミスが逆にいい経験になると考えていた。試合が空いた13日にはヴァイッド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表の映像を見せて長時間ミーティングを行うなど意識改革を促して、14日のU-19スロバキアとの最終戦(エコパ)に勝ちにいった。

 この試合では2トップ岩崎と吉平、ボランチに原輝綺(市立船橋)、針谷らを先発起用。攻撃の連動性やゴールへのアグレッシブさは格段に上がった。

 特に思い切ったプレーを見せたのが針谷。「自分の持ち味はスルーパスと相手にボールを採られないところ。それをちゃんとやっていきたい」と話していた通り、判断のメリハリをしっかりつけながら岩崎や原と絡んで攻めを構築していた。センターバックの濱大耀(札幌U-18)も長身FWとの競り合いで強さやタフさを見せていた。

 だが、この日もコスタリカ戦と同じように一瞬の集中力の欠如から失点。勝負どころで1点を失ったら勝利できないのはサッカーの常。U-19日本代表はこの日も0-1で敗れ、3連敗の最下位で大会を終えることになってしまった。

 この3試合について、岩崎は「相手が守備的に来た時、いつものメンバーならコンビネーションがもっとあるけど、今回はそれが全然なかった。もう少しワンツーとかスイッチを入れるプレーを出せたらよかった」と反省していたが、普段一緒に戦っている選手との感覚の違いが感じられた。「自分が引っ張らなければいけない」、そう言葉にしたように意識は高かった。それでも連携不足や戦術理解度のズレを即席で修正するのは簡単ではなかったようだ。

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