目標はイニエスタ。平川怜が掲げる理想のボランチ像。U-16代表、W杯出場権獲得へ高まる一体感

U-16日本代表の平川怜(FC東京U-18)は、チームの集中力と一体感の重要性を強調。さらに自身が目標とするボランチ像を掲げ、「将来は海外のビッグクラブでプレーしたい」という夢を語る

元川悦子| Photo by 佐藤博之 Hiroyuki Sato , 元川悦子 Etsuko Motokawa

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■U-16日本代表、決勝T進出決定。W杯出場権獲得へ高まる一体感

グループステージ第3戦のオーストラリア戦に向けて調整するU-16日本代表
Photo by 元川悦子 Etsuko Motokawa

 AFC・U-16選手権(インド・ゴア)のグループステージ初戦・ベトナム戦(16日)を7-0、第2戦・キルギス戦(19日)を8-0と2戦連続大勝で、早くも1位通過を決めたU-16日本代表。森山佳郎監督は一夜明けた20日午前に行われた練習時に「1、2戦しっかりああいう形で勝てたので、引き寄せるものがあったのかな。今のところは運とか流れが来ているのかな」と安堵感をのぞかせた。

 とはいえ、U-17ワールドカップ出場権の懸かる25日の準々決勝まで息抜く暇はない。22日のグループ最終戦・オーストラリア戦はここまで出番のなかった面々が主に出ることになりそうだが、指揮官が「出せる基準に達したやつだけを出す。出てないやつは自分がそういうレベルにあることをしっかり見せてくれ」と練習前のミーティングで選手たちにハッパをかけたように、ピリピリしたムードを今後も維持できるかどうかが2大会ぶりとなる本大会への切符獲得のカギになる。そこはチーム全体が再認識すべきだろう。

 そんな中、20日のトレーニングは、前日に負傷して病院へ向かった小林友希(神戸U-18)を除く22人で進められた。キルギス戦の先発10人と途中出場した平川怜(FC東京U-18)、桂陸人(広島ユース)の12人はランニングやストレッチなどのクールダウンに努めたが、ハットトリック達成の棚橋尭士(横浜ユース)と鈴木冬一(C大阪U-18)だけは別調整となった。

 それ以外の8人は、狭いエリアを使った4対4+GK、3対3+GKなどを入念に実施。森山監督も「(攻撃の)3人がつながる」「厳しいプレッシャーをグループで崩す」といった指示を繰り返し送り、連動性向上を強く要求していた。まだ1得点の宮代大聖(川崎U-18)と山田寛人(C大阪U-18)には、ここまで4得点の久保建英(FC東京U-18)らに負けず、次戦ではゴールラッシュを見せてほしいものだ。

 キルギス戦で前半30分に小林と交代し、中盤に落ち着きを与えるいい仕事をしてみせた平川も、次はベンチスタートになりそうだ。「オーストラリア戦もしっかりチーム全員で勝って決定戦に出られるようにしたい。もうここまで来たら1つ1つの練習から積み上げていくしかないので、絶対に集中力を切らさないで、チーム全員が一丸となって質の高いトレーニングで試合に挑みたいと思います」と彼は「集中力」と「一体感」の重要性を改めて強調していた。

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