【TEAM FOCUS】夏の県王者・横浜創英が三回戦から登場|第95回全国高校サッカー選手権神奈川大会
10月22日(土)、全国高校総体(インハイ)神奈川県内を制した横浜創英(以下、創英)が三回戦から登場する
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横浜創英を牽引する主将・市原亮太
選手たちが一丸となり、目指し続けているチームのサッカーを包括する言葉が“創英スタイル”だ。宮澤監督が教えるサッカーの根幹は「丁寧にボールを扱うサッカーをしながら、攻撃からサッカーを楽しむ」にポイントがある。
インハイの全国大会一回戦の那覇西(沖縄)との一戦では2-0で勝利を飾り、全国での初勝利を手にした。過去の出場では果たせなかった一回戦を突破。続く米子北との試合では先制するも追いつかれ、1-1のままPK戦へ。GK・宮島は三度ボールの軌道を読み、ボールに食らいついたが、最後の最後に涙を呑んだ。
しかし鍛え続けてきたプレースタイルは全国で通用するだけでなく、内容の誇れるものだったことは確かである。それを証明するのは、試合後に勝利を飾った米子北の城市徳之氏も創英をこう称えたことだ。
「一試合目を観たとき、9番(伊藤綾麻)・10番(木澤海智)がゴール前ですごく良かった。(今日に関しては)運動体力面で落ちてい連動性が欠けるところもあった。ただ(横浜)創英の選手たちは一人ひとり技術が高い。本当に今日は特にフリーキックも多かったので、2番(高橋祐飛)、4番(市原亮太)、6番(中山勇)の存在は怖かったです。桐蔭、桐光、この2チームを破って神奈川を勝ちぬいているだけあり、創英はとてもいいチーム」
称賛を受けた選手たちのプレーは本物だろう。それでも参加の約半数は一回戦で姿を消し、だからこそ全国で勝ち続けることには難しさがある。
試合後、話を聞いた宮澤監督は「後半、しっかりボールを動かせなかった。相手のサッカーにつき合ってしまった部分があります。それでにハーフタイム、選手たちに『良くできているからこのままいこう』と安心させてしまった。いつもは厳しく言っていたから僕のミスがあった」と答えた。
それでも敗因を語りながらも、「頭の中は選手権に切り替わっています。これを次にどうのように活かしたらいいのか、つなげていけばいいのかです」と、その先をすでに見据えた。
全国大会でわずかな差で敗れた創英。ただそのわずかな差を埋めるために誰しも月日を練習に費やす。悔しさを味わった夏を経て、チームはどのように姿を変えたのだろうか。現在のメンバーで全国に挑む最後の大会。強豪のひしめく神奈川県を制した夏の王者・創英が挑む集大成と真価に注目だ。