【ユースプレーヤー成長記】リハビリを乗り越えて、日大藤沢3年生・竹内大敬が復活したピッチ
選手権の神奈川県予選は10月22日(土)に準々決勝8試合が行われる。返り咲きを狙う日大藤沢のキーマンのひとり、FW竹内大敬をピックアップ。
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■形だけの見舞いは必要なかった
Photo by 山本浩之 Hiroyuki Yamamoto
「竹内は副キャプテンでした。チームメイトに対して、細かく言うタイプではなくて、魂でプレーをする選手でした。サッカーに対して日常生活から努力をしている雰囲気がみんなにも伝わっているので、彼の言葉には説得力があったと思います。僕も、そういう我の強い彼と、最初のほうは、お互いにバチバチしながらも、最後は戦友でしたね(笑)。教師と生徒というよりは僕は戦友だと思っている。お互いに悩みながら、ぶつかりながら一緒に全国に行った仲間のひとりです」(熊谷教諭)
そんな熱い気持ちを持ってプレーをする竹内を見ていると、自分と似ていると感じるときがあったと熊谷先生は言う。
「だから、こんなことで終わるような選手ではないと、僕にはわかっていました」(熊谷教諭)
『竹内が負傷したらしい』、そんな情報はすぐに熊谷先生の耳に入っていた。だが、あえて見舞うための電話はしなかった。本人からの連絡もなかった。
「彼は、(どんなケガをしても)絶対に復活するつもりだっただろうし、僕もそれはわかっていた。お互いにわかるから、そんな形だけのお見舞いの言葉はいらないと思ったんです。彼は、ケガと戦って一生懸命に努力しているとき、そういうときには僕に連絡をしてこない」(熊谷教諭)
そして回復の見通しがついたときになって竹内から電話がかかってきた。「必ず復活します!」との言葉に、熊谷先生は「今は悔しいだろうけれど、最後の高校選手権で花開くために神様から与えられたパワーアップするための試練の時期だからな」そんなメッセージを贈ったという。