【TEAM FOCUS】“カウンター”という名の矢をたずさえて。八千代が目指す千葉の頂
2016年10月9日(日)、第95回全国高校サッカー選手権大会2次予選一回戦八千代と八千代東の試合が実施された
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先制ゴールを決めた8番・山崎推智
さらに磨きをかけてきたのはそれだけではない。ファーストシュートはセットプレーから生まれたもの。八千代東戦の一得点目は右サイドのコーナーキックに一度は弾かれた球を山崎が反応して決めている。ここにも狙いがあったことを得点者の山崎はこう話す。
「セットプレーの練習で味方のマークを外すことをやってきました。そのなかで自分も得点することを意識していて、うまく目の前にこぼれてきたボールを押し込めました」
勝ち切れるチームの条件は様々。だが、勝つチームはすべからく堅守を備え、苦しい場面をセットプレーで打破できる。さらに確かな武器として相手の隙を一瞬で突くカウンターがいまの八千代には息づくのだ。
前出の豊島監督は今季のチームをこう笑う。「基本的にはカウンターのチームなのでそれがハマれば面白いチームなのですね」。強豪ひしめく千葉県内を過去九度、制している八千代。今年のスタイルは全国一位、二位を貫く“矢”となるのだろうか。
ピッチ上でキャプテンマークを巻く平林は力強く意志を固めていた。「夏までで自信をつけてきたので、あとは結果を残すだけ。いま出場しているメンバーだけではなくて、今応援してくれている150人全員でまず千葉県制覇して、全国制覇を目標に頑張ります」
ここ十年を振り返れば、選手権優勝校は、06年:八千代、07年:流経済大柏、08年:市立船橋、09年:八千代、10年:流通経済大柏、11年:市立船橋、12年:八千代、13年:市立船橋、14年:流通経済大柏、15年:市立船橋。近年、三度県内を制した強豪の実力に疑いの余地はない。
これまでも千葉県を制し、実力・実績を残してきた八千代が鍛え上げてきた“カウンター”と言う名の矢を引っさげ、二回戦に挑む。