[高校サッカー 心を揺さぶる物語]155cmのゴールキーパー-後篇-

[高校サッカー 心を揺さぶる物語]全国で本当にあった涙の青春ストーリーを紹介します

監修・執筆 安藤隆人| Photo by Editor|シリーズ:[高校サッカー 心を揺さぶる物語]

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■負けたのは僕の責任だ

「頼む! 追いついてくれ!」

 必死の願いも空しく、ボールはゴールラインを越え、ゴールネットに入っていった。
 ゴール前でしゃがみ込んだまま、僕は動くことができなかった。

「おい、まだあるぞ!!」

 ハッとした。仲間はすぐにボールを抱きかかえ、センターラインへと走って戻っていった。
 まだ終わっていない。

 ゴールを目指す仲間を、最後尾から祈るように見つめていた。涙がこみ上げてくるけど、まだ泣いてはいけない。

「ピッ、ピッ、ピィーーーー!」

 タイムアップのホイッスルが鳴った瞬間、その場でうずくまり大号泣する自分がいた。
 最後の最後で大きなミスをしてしまった。

 負けたのは僕の責任だ。
 仲間が僕を抱きかかえてくれた。

「ありがとうな」

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