【U-19日本代表】陰の主役・原輝綺。流れを変える『いぶし銀』は三度輝くか。
後半途中出場で流れを変える。陰の主役・原輝綺が果たした役割だ。U-19日本代表における有用性を考察する。
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渋く光る彼のプレーはどのような形で活かされるのか
イエメン戦で3点目を決めた後、サブメンバーからも祝福される原
Photo by 佐藤博之 Hiroyuki Sato
イエメン戦では80分に神谷と交代で投入されると、88分には積極的な守備から一気にゴール前に飛び出し、FW小川航基の折り返しをダイレクトで蹴り込んで、チームに3点目をもたらした。そしてイラン戦では、後半に入ってよりシンプルに前に蹴って来たイランに対し、相手が蹴り出す前の中盤の高い位置でボールが奪えなくなっていたこともあり、内山監督は65分に交代のファーストチョイスとして神谷に代えて投入した。
原が入ったことにより、坂井がより前に出てプレー出来るようになり、ボランチの役割分担がはっきりしたことで、停滞気味だった日本の攻撃が活性化されていく。小川に当てたボールに対し、坂井が距離を詰め、サイドハーフといい距離感のトライアングルが形成出来るようになり、ボールがバイタルエリアで動くようになった。
さらに右MFの堂安律のドリブルコースも空くようになり、ようやく攻撃にバリエーションが増した。相手のクリアやセカンドボールに対しても、原が真っ先に反応し、身体を入れたことで、カウンターを未然に防ぐシーンが何度も見られた。
結果は0−0でタイムアップとなったが、彼の投入で明らかに流れは変わった。
指揮官の思惑通りの働きを見せる『いぶし銀』の有効活用が、今後のチームにおいて大きなポイントになることは間違いない。グループリーグ突破を懸けた最終戦のカタール戦で、渋く光る彼のプレーはどのような形で活かされるのか。スタートか、それとも三度途中からか――。内山監督の判断に注目したい。