【静学スタイルの真髄】メッシやネイマール、C・ロナウドから学べ。 元サッカー部監督・井田勝通の教え!

近年、世界のサッカーのトップを走っている3人の選手がいる。クリスティアーノ・ロナウド、メッシ、ネイマール

井田勝通| Photo by Editor|シリーズ:【静学スタイルの真髄】

スポンサーリンク

■プロになったことだけで満足している選手も少なくない

 日本のサッカー選手とは、その差が最も大きいと心底、思う。

 Jリーグの選手を見ると、髪の毛が茶色だったり、長かったり、ボサボサにしていたり、バンドで固めたりと個性豊かだけど、本当の個性はヘアスタイルで表現するものではない。

 もちろん、遊び心を持ちながらも、基本的にはサッカーに全てを捧げて、1億円の年俸なら1億円なりのプレーをする。それを実践して、結果を出して、ようやく2億、3億稼げるようになる。

 そういう高いレベルを見据えて、現実のものとして捉えているのは、海外で活躍している香川とか一握りの選手だけ。Jリーグの選手には、プロになったことだけで満足している選手も少なくない。俺はJリーグを見ていてそう感じることが多々ある。みなさんは、そう感じないだろうか。特にブラジルのような南米の選手の頭の中にあるのは、2つの言葉だ。

「コブランサ(※注1)」と「ブスカール(※注2)」だ。

 その意識が強いブラジル人選手が、毎年200人近く欧州へ出て行っているのも筋が通る。サッカー選手は外貨を獲得できる重要な存在。まさに国を支えている人たちだ。だからこそ、それなりの覚悟を持って、日々のプレーにのぞんでいる。

 ネイマールはその象徴的な存在だ。

 日本人は彼らのピッチ上の一挙手一投足はもちろんのこと、サッカーに対するスタンスや真剣度もよく見て、しっかりと学んだ方がいいのではないか。

(※注1)「より上を目指す」「もっと有名になる」「もっともっと自分のステイタスを上げる」など=「コブランサ(cobranza)」

(※注2)直訳すると「探し求める」、サッカー界では「奪い取る」など=「ブスカール(buscar)」

井田勝通(いだ・まさみち)
静岡学園サッカー部元監督。1972年、静岡学園サッカー部監督に就任し、2009年に退任するまでに高校サッカー選手権優勝や60人以上のJリーガーを輩出するなど、多くの業績を残した。技術に特化しながら”個”を伸ばす育成は”静学スタイル”として知れ渡り、プロ選手や、指導者に受け継がれている。退任後も、静岡学園中高サッカー部エキスパートアドバイザーやNPO法人岡部スポーツクラブGMを務めている。

1 2 3 4
PAGE TOP ↑