最年少・久保建英が見せた老獪さ。本人は不満足も卓越したセンスで攻撃陣けん引【U-16日本代表】

鮮やかなFKを決め、後半にもエリア内を切り裂いてゴール。久保建英本人の納得いくプレーではなかったようだが、チーム最年少からは老獪さも感じるパフォーマンスだった

元川悦子| Photo by 編集部

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■「納得いくプレーではない」。大勝も反省の弁

 U-17W杯のかかる大舞台でいきなり2発という華々しい一歩を踏み出した久保。だが、流れの中のプレーを見ると、パスを相手にカットされたり、思うようにボールを持てなかったり、菅原との右サイドの連携をあまり出せなかったりと、不完全燃焼感も残ったはず。

 欲を言えば、彼はもっと攻守両面で顔を出す回数が多くしてもいい。2トップの宮代、山田とのコンビネーションも改善の余地はある。そのあたりを詰めていくことが、さらなる輝きを放つためのポイントになってくる。

「今日はあんまりボールが足につかなくて、納得いくプレーではなかったんですけど、ゴールに絡めるプレーは何度か出せたとので、そこはよかったかなと思います。自分自身としては、もうちょっと余裕を持ってプレーしたいなと。

 今回は初戦だったんですけど、次はもう言い訳できないんで、もっと余裕を持ってしっかりプレーしたいと思います」と本人も自戒を込めてこう語っていた。
 
 試合終了直前に接触プレーで痛めた右でん部は問題ないという。タンカで退場することになり、見る者をハラハラさせたが、ダメージが今後に響くようなことはなさそうだ。

 日本は19日に第2戦・キルギス戦を迎えるが、そのキルギスがオーストラリアを1-0で下したことから、次戦が1位通過を左右する重要なゲームになる。久保ら攻撃陣はこの勢いを持続するとともに、冷静な試合運びも求められる。

 久保の言う「余裕を持ったプレー」で、しっかりと勝ち点3を獲得することが最優先となる。

(取材・文:元川悦子【ゴア】 フットボールチャンネルより転載

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