磐田加入の昌平・MF針谷岳晃「J1出場は先を越す」、広島加入の松本泰志に対抗心
埼玉の昌平高から、2人のプロ選手が誕生した。松本泰志選手に続き、針谷岳晃選手がジュビロ磐田に加入内定、同校で記者会見に臨んだ。
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松本泰志選手に続き、針谷選手がプロ内定。昌平高から今年2名のプロ選手が誕生した
わずか半年の間に、驚くほど株を上げた選手だ。6月の関東大会で参加都県の2位チームが集うグループBを優勝した際、針谷は進路について「大学を選べるようになりたい」と話していたが、夏の高校総体で優勝候補だった東福岡高校を破る原動力となり、一気に評価が高まった。磐田、湘南、C大阪、清水のJクラブ4チームで練習に参加。8月にはSBS国際ユースサッカー大会でU-19日本代表にも選出された。磐田入団も一連の流れが呼び込んだ運命だった。
会見に同席した磐田の服部年宏強化部長は「先にリストアップしていた東福岡高校のMF藤川虎太朗選手(12日に入団内定を発表)を見るために(高校総体開催地の)広島へ行ったが、相手に嫌な選手がいた。小さいけど、相手の隙を突くし、結果として最後にコーナーキックを直接決めて勝った。そこで調査を始め、その後はU-19日本代表に選出されて参加した8月のSBS国際ユースサッカー大会でも、監督の内山篤さんから良い選手だということを聞いて拍車がかかった」と獲得に動いた経緯を明かした。
針谷は、昌平高の躍進とともに成長して来たと言える。昌平高はサッカー部強化10年目。入学して来た3年前は、まだ全国大会に出たことのチームだった。しかし、針谷が1年生だった2年前に選手権で初めて全国に出場し、プリンスリーグ関東に初参戦。今季は県1部リーグだが、高校総体で全国4強に入った。その原動力となったのが針谷であり、今月3日に広島入団内定会見を行ったばかりのMF松本泰志だった。
現在は、針谷がゲームメーカーで、松本がチャンスメーカー兼フィニッシャーとなり、良い連係を見せているが、下級生の頃は、ともに攻撃的MFで起用されており、ポジション争いのライバルだった。針谷は最初からトップチームのサブメンバーに名を連ねたが、夏に負傷。藤島崇之監督の方針によって、1年次は夏まで1年生チームに属し、とにかく実戦で感覚を磨いていたのが松本だった。