[高校サッカー 心を揺さぶる物語]フリーキックに魅せられて <前篇>
[高校サッカー 心を揺さぶる物語]全国で本当にあった涙の青春ストーリーを紹介します
スポンサーリンク■県内で2番手の学校へ
中学を卒業し、僕は地元の月岡高校に進学をした。
サッカーでは、月岡高校は常に県で「2番手」の学校だった。
京堂高校。ここが県でナンバーワンの高校で、月岡高校はいつも県予選の決勝で負けていた。
なぜ京堂ではなく、月岡を選んだのか。
僕はずっと「シルバーコレクター」だった。
決勝戦までいくけど、そこで勝てずに準決勝で終わることが多かった。
小学生のときはいつも地区大会の決勝で敗退。中学生のときは県大会に出場して決勝戦まで進んだこともあったけど、勝ったことがなかった。僕がPKを外して、準優勝になったこともあった。
だから、ここまで来たら、とことん2番手から全国を狙ってやろうと思った。
そのほうがやりがいがあるし、勝てたらより嬉しいはず。
「絶対に京堂を倒してみせる!」
僕のモチベーションはここにあった。
予想通りと言ったら変だけど、僕らが高1、高2のときは、残念ながらその図式は変わらなかった。いつも京堂の前に涙を呑んで、全国大会には一度も出られないままだった。
フリーキックも、最初はなかなか蹴らせてもらえなかった。
僕は2年生からレギュラーになったけれど、背番号10を背負う先輩がキッカーを任されていた。