[高校サッカー 心を揺さぶる物語]離島にやってきた熱血コーチ-後篇-
[高校サッカー 心を揺さぶる物語]全国で本当にあった涙の青春ストーリーを紹介します
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■日本一の指導者
高校を卒業して、僕は島を離れた。同じ県内の中心都市で大学生活を送り、僕は社会人になっていた。
ある年の正月のことだ。
僕は島に帰っていて実家のテレビを付けると、画面に見知った顔が映っていた。
「ケンジだ……」
思わず画面に食い入った。あのケンジが真面目な表情をしてインタビューを受けていた。ケンジが監督として率いる宮寺高校サッカー部は、冬の選手権で快進撃を続けていた。
ケンジが宮寺高校に転任したというのは、仲間から聞いていた。
宮寺高校は県内屈指のサッカー強豪校で、全国大会にも頻繁に顔を出すようなチームだった。僕らとサッカーをやっていたケンジが、強豪校を指導しているなんて! そのときも想像するのが難しかったけど……。
そこから僕は宮寺高校の試合結果を、欠かさずにチェックした。
この試合も勝った!
また勝った!
またまた勝った!
気が付くと、ケンジは国立競技場の舞台に立っていた。