[高校サッカー 心を揺さぶる物語]審判になった高校生-後篇-
[高校サッカー 心を揺さぶる物語]全国で本当にあった涙の青春ストーリーを紹介します
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■高校生の公式戦を任される
年が明けた。
卒業式が近づいてきたころに、県サッカー協会の審判部長の先生から一本の電話がかかってきた。
「高校新人大会の3位決定戦で、主審をお願いしたい」
「高校生の公式戦を、高校生の僕が担当するんですか?」
思わず僕はこう答えた。
「そうだ。高校生が高校の公式戦を吹くのはこの県で初めてだから、しっかり準備しておいてほしい」
プレッシャーを感じた。
審判にはまず体力が必要だから、とにかく毎日走り込みをした。それから、なるべくほかの試合でも主審をする機会を作ってもらって、審判としての技術面の調整もした。
2月初旬。
ついにその日がやってきた。
スタンドには両親がいた。
両親には僕からどうしても来てもらいたいとお願いをしていた。